清田小学校の5年生が5月29日(水)、同校の学校田「ゆめ田んぼ・あしりべつ」で田植えを行いました。
学校田は同校グラウンドの端にあり、広さは約70坪。札幌清田ライオンズクラブが2005年、「かつて清田は水田が広がっていたことを子供たちに伝えたい」と寄贈した小さな水田です。
以来、毎年、清田小では、児童が田植えと稲刈りの体験学習を行っています。
今年も5年生約60人が田植え学習に参加。札幌清田ライオンズクラブの会員たちが準備を整えていたので、児童たちは開会式の後、早速、裸足になって、泥んこ状態の田んぼに苗を持って入りました。
児童たちは泥んこに足を取られながらも、歓声を上げながらしっかりと苗を植えていました。
この日はちょっと寒い日でしたが、児童たちは「田んぼの中は意外にも温かった」と話していました。
この日、児童たちが植えた稲は「ゆめぴりか」。田んぼの半分は、事前にライオンズクラブの会員が道産もち米の「はくちょうもち」の苗を植えました。
夏の間、札幌清田ライオンズクラブ会員が田んぼの草取りなどの管理を行い、秋には児童たちが稲刈り体験をします。刈り取ったお米は、清田小で調理実習に使用し、みんなでおいしく食べるそうです。
清田区は以前、厚別川(あしりべつ川)流域を中心に水田が広がっていました。かつては農林水産省の農業試験場が北野にあり(現在、北野中央公園、北野サンタウンがある所)、清田は札幌の米どころの一つでした。
しかし、昭和40年代以降の宅地化で、水田は消滅。今では、清田区にある水田は清田小学校の学校田だけとなりました。
また、清田小学校のある場所は、明治6年(1873年)、清田(あしりべつ)の最初の入植者である長岡重治(岩手県人)が入植した場所であり、清田エリアで最初に稲作を試みたところでもあります。清田小の学校田と児童たちの田植え体験は、地域にとっていろいろな意味で大きな価値があると思います。