札幌市の秋元克広市長は7月23日(土)、清田区役所前広場で開催された「第23回清田ふれあい区民まつり」の開会式に来賓として出席し、地下鉄東豊線の清田区への延伸について「地元住民の人たちと一緒に考えていきたい」と、これまでよりもやや踏み込んだ前向きのトーンで言及しました。

清田ふれあい区民まつり開会式で挨拶する秋元市長=2022年7月23日

 秋元市長は、清田地区(西友清田店や清田区役所があるエリア)を地域交流拠点にするために、今の清田区民センターを区役所付近に移転・新築する計画を改めて述べたうえで、地下鉄の清田区への延伸について発言。

 「地下鉄延伸を含めた(清田区の)交通整備について住民の人と一緒に考えていきたい」「今年は札幌市制100年、政令都市50年、清田区誕生25年の節目の年。今後50年、100年先の札幌市を見越して、子、孫の世代に引き継いで行けるよう(交通整備について)取り組んでいきたい」と述べました。

 

開会式の後、会場を見て回る秋元市長

 秋元市長のやや踏み込んだ発言に、会場にいた町内会連合会の会長(地下鉄東豊線建設促進期成会役員)らは「久しぶりに地下鉄延伸に前向きに言及したので驚いた。これは期待が持てるのではないか」と市長発言を受け止めました。

 秋元市長は、地下鉄の清田延伸について「冬季オリンピック・パラリンピック招致との絡みで、札幌ドーム隣接の北海道農業研究センターの土地利用がどう変わっていくか、それを見ながら検討していく」という姿勢であり、かつ「現状では事業採算性から延伸は難しい」というスタンスです。

今年も区民まつり会場に掲げられたのぼり「清田区へ地下鉄を」

 それだけに、前向きに舵を切ったか、という受け止めになったようです。

 清田ふれあい区民まつりの会場では、今年も地下鉄東豊線建設促進期成会が「清田区へ地下鉄を」と書いたのぼりを立て、区民に呼びかけ、秋元市長にもアピールしました。

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 「清田ふれあい区民まつり」での秋元市長のこれまでの発言。

■2015年(市長就任1年目)
「地下鉄の延伸を含めて清田区の将来をしっかりと考えていきたい」

■2016年
「区民まつりの会場に来てみると、『清田区へ地下鉄を』というのぼりが目に入ります。清田区の皆さんの強い思いを改めて感じます」「冬季オリンピック招致は、地下鉄延伸にも重要な関わりを持っています」

■2017年
 秋元市長は区民まつりに来なかったようです。

■2018年
「清田区はまちづくりを着実に進めてきたが、唯一、交通問題がある。地下鉄延伸と国道36号、羊ヶ丘通の渋滞だ。これらの課題を1日も早く、1つでも解決していかなければならないと思う。交通問題を含めて若い人が住み続けられるよう引き続き努力していく」

■2019年
 秋元市長は区民まつりに来ましたが、地下鉄については言及はありませんでした。

■2020年、2021年
 コロナのために区民まつり自体が中止となりました。

(「ひろまある清田」より転載)