清田小学校で12月11日(水)、恒例のもちつき大会が行われました。同校敷地内にある水田「ゆめ田んぼ あしりべつ」で収穫したもち米を、石の臼と杵でついて、全校児童でつきたてのおいしいお餅を食べました。

 この日は朝早くから先生やPTAのお母さんたち、そして札幌国際大学の学生ボランティアの皆さんが準備し、もちつきに備えました。
 餅をついたのは主に5年生で、児童たちは初めてのもちつき体験にワクワクしながら挑戦しました。
 ついたお餅を児童たちは手で丸めて、お雑煮やあんこ、きなこ、みたらしなどでおいしく食べました。
 もちつき大会には、水田「ゆめ田んぼ あしりべつ」を寄贈、管理している札幌清田ライオンズクラブの会員や清田区職員らが来賓として招かれ、子供たちのついたお餅を味わいました。

 清田小学校にある水田「ゆめ田んぼ あしりべつ」(70坪)は、札幌清田ライオンズクラブが2005年に同校に寄贈したものです。
 以来、同校では毎年、元農家のライオンズクラブ会員の指導で5年生児童たちが春に田植え、秋に稲刈りを行い、年末にもちつき大会を行っています。
 児童たちにとって、自分たちで田植えや稲刈りをした水田で収穫したもち米のお餅は、格別の味だったことでしょう。
 かつては、清田区内の厚別川(あしりべつ川)流域は広大な水田地帯でしたが、今はすっかり住宅街になり、水田があるのは清田小学校の「ゆめ田んぼ あしりべつ」くらいです。

「ゆめ田んぼ あしりべつ」で稲刈り=2019年9月27日

 なぜ、ここに水田があるのでしょう。それは、この地が明治の初め、清田区地域で最初に稲作が試みられた場所だからで、それを今に伝えるためです。
 明治6年、岩手県から来道した長岡重治という人が、和人として最初に今の清田小付近に入植し開墾しました。長岡重治翁は当時、今の北広島市島松の中山久蔵という人から寒地米(赤毛米)の種もみを譲り受け、今の清田小付近で最初に稲作を試みました。
 「ゆめ田んぼ あしりべつ」は清田の歴史を今に伝える貴重な水田です。
 なお、「あしりべつ」というのは、昔の清田区地域の呼び名です。清田小学校も昔は「厚別小学校」と書いて「あしりべつ小学校」といいました。

「ひろまある清田」より転載