札幌市は、清田区役所や西友清田店などのある地区を「地域交流拠点清田」として都市機能集積と賑わいのある地域に整備しようと、2021年11月から清田区民との意見交換会を開催しています。

地域交流拠点の清田地区

 1回目は11月6日、清田区民センターで開催し、区内の町内会、子ども会、まちづくりに関心のある区民ら17人が参加。10年後の清田区役所周辺(地域交流拠点)の暮らしの具体的イメージなどについて意見交換しました。

 2回目は12月18日に実施し、「求められる地域交流拠点の機能」について意見交換しました。今後、3回目は2022年1月29日に、4回目を2月19日に実施し、「地域交流拠点清田を市民主体でどう使いこなすか」を意見交換します。

 地域交流拠点とは、交通機関や区役所などの公共施設、商業施設、医療機関、福祉施設などが集積する地域の中心核のことで、札幌市は市内17カ所を地域交流拠点に指定し、拠点を軸に各地域のまちづくりを進めています。

清田区役所前の広場

 地域交流拠点清田の範囲は区役所、西友清田店、銀行、病院などが集積している一帯です。しかし、札幌市内17カ所の地域交流拠点の中で唯一、清田は地下鉄もJRもないため、人が集まりづらく、地域交流拠点の形成はほとんど進んでいません。

 地下鉄延伸について、札幌市は「冬季五輪招致に合わせて行う札幌ドーム周辺の土地利用(注・スポーツ交流拠点のこと)の検討を踏まえて地下鉄東豊線の清田方面延伸を検証する」としています。

 しかし、地域交流拠点清田の検討で札幌市は、地下鉄延伸のことはまったく触れないようにしています。地下鉄延伸についてはひとまず横に置いて、地域交流拠点清田の議論を進めていこうという姿勢です。

清田区役所の横に移転が計画されている清田区民センター

 地域交流拠点清田の形成が進まない最大の原因は、清田地区に地下鉄駅がないからです。この点を素通りする議論は疑問です。

 なお、秋元市長は、現在、清田公園横にある清田区民センターを区役所近辺に早期に移転し、地域交流拠点清田のにぎわいづくりに資する考えを表明しています。